Google 広告とShopifyセグメントの直接連携の設定方法とその他の連携との使い分けを考えてみる
2024年12月11日に公開されたShopify Editions 25年冬では、Google 広告とShopifyのセグメントの連携機能が追加されました。Shopify上で作成したセグメントをそのままGoogle 広告のオーディエンスリストに活用できるようになっています。
すでに利用可能だったため、検証してみました。
設定方法※クリックで開けますGoogle 広告とShopifyを直接連携するメリット1. 柔軟なオーディエンスリストを簡単に作成可能に(Google 広告のみ)2. セキュリティ的なリスク軽減Google 広告とShopifyを直接連携する時に気になる点Shopify Flowを使って連携する方法のメリットはまだあるのか?外部データの活用カスタマーマッチでの照合精度の向上Meta広告でも使うまとめ更新履歴
設定方法
- Google 広告のデータマネージャーのShopifyを選択
- 直接接続を選択して、承認をクリック
- 連携したいShopifyのURLを入力して、確認をクリック
- Shopifyでの設定後、Google 広告での設定です。何も設定を変更しない場合は、そのまま次へをクリック。
- リストのメンバーを更新する方法だけ注意が必要で、セグメントの内容が増えるだけではなく減る場合もあるのであれば、「既存のリストのユーザーを新しいリストのユーザーに置き換えます」に変更して完了
Google 広告とShopifyを直接連携するメリット
今回追加された連携機能は主に2つの点でメリットがあると考えています。
1. 柔軟なオーディエンスリストを簡単に作成可能に(Google 広告のみ)
オーディエンスリストをCSVで作る場合でも、Shopify Flowを使う場合でも、新しいオーディエンスリストを作る時は、それなりな工数がかかっていました。今回の連携方法であれば、Shopifyでセグメントを作って、Google 広告で対象のセグメントを選択するだけでオーディエンスリストを作成できるようになっているため、簡単に作れます。
また、Shopifyのセグメントを使うので、Shopify内の情報を元に様々な条件で絞り込みができます。Google 広告だけですが、柔軟に変更できるオーディエンスリストを作れるようになりました。
2. セキュリティ的なリスク軽減
Shopify Flowを使う場合、スプレッドシートへメールアドレスや電話番号を出力し、そこでデータを保持しておく必要がありました。
ShopifyとGoogle 広告が直接連携することで、スプレッドシートへの保存自体が不要になりました。顧客情報を保持する場所が減り、セキュリティリスクが軽減されます。
Google 広告とShopifyを直接連携する時に気になる点
電話番号での照合はほとんど活用できない可能性が高いように思います。
Shopifyに問い合わせたところ、電話番号には、「連絡先情報の電話番号」を使用するとのことでした。デフォルトの住所の電話番号は使わないということです。
連絡先情報の電話番号は未入力のことが多く、ショップによっては電話番号による照合はほとんど期待できないです。
もし電話番号での照合をしたいのであれば、顧客に連絡先情報への電話番号入力をしてもらうための仕組みづくりや、手動でのCSVインポートなどが必要になりますが、割に合うのかを考慮する必要があります。
アプリによっては、自動で住所の電話番号を連絡先情報に追加してくれるものもあるので、そういったものを使うことを考慮に入れてもいいかもしれません。
Shopify Flowを使って連携する方法のメリットはまだあるのか?
外部データを活用したい場合や、よりカスタマーマッチでの照合の精度を上げたい場合、Meta広告でも活用したい場合はShopify Flowを使う意味があります。
外部データの活用
Shopify Flowでスプレッドシートに出力する場合、外部データとも組み合わせてセグメントを作ることができます。Shopify外のデータもスプレッドシートへ出力し、その情報をフィルター条件に組み込むことで、外部データを活用したセグメントが可能になります。
外部データをShopifyへインポートする流れを作れば、Shopify上で同じようなセグメントは可能ですが、インポートの手間やシステム構築の検討が必要です。
スプレッドシートの方が手軽なことが多いので、状況に応じて使い分けてください。
カスタマーマッチでの照合精度の向上
先ほど説明したように直接連携する場合は、電話番号での照合の精度が低い可能性が高いです。
Shopify Flowを使う場合、Shopfy Flow内でliquidを使うことで、Google 広告のカスタマーマッチに適した形に編集できます。
そのため、カスタマーマッチでの精度を上げたい場合は、Shopify Flowを使うほうが適していそうです。
Meta広告でも使う
Shopify FlowでMeta広告のオーディエンスリスト用のデータも作れます。アップロードの手間はかかりますが、手動で1からデータを作るよりは簡単に更新できるので、Meta広告でも使いたい場合にはShopify Flowを使うのが選択肢の1つになります。
まとめ
今回のアップデートで、Google 広告のオーディエンスリスト作成の仕方の幅が広がりました。
2024年12月現在だとこんな使い分けのイメージです。
- セグメントを柔軟に変更したオーディエンスリストを作りたい場合・とりあえず簡単に作りたい場合
→ Shopifyで直接連携。新たなセグメントを頻繁に作りたい。とりあえず簡単に作りたいなら直接連携がおすすめです。
- 頻繁にはセグメントを変えない かつ できるだけ質が高いオーディンエンスリストを作りたい場合、Shopify外のデータを使ってオーディエンスリストを作りたい場合
→ Shopify Flow。セグメントの変更がない場合や外部データを使いたい場合にはオススメ。
- 幅広いマーケティングで活用したい場合
→ Klaviyo。Klaviyoを使うことで、メールの自動化や分析、他のアプリとの連携など様々なことができます。Meta広告でもセグメントを利用できるようになり、細かい条件設定が簡単にできるようになります。有料でもいいので、幅広く使いたい場合はおすすめ。
自社にあった方法で連携してみてください。
更新履歴
2024/12/15 | 記事公開 |
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